特集 鼎談・高齢者の消化管手術—手術適応のボーダーライン
食道癌手術
掛川 暉夫
1
,
森 昌造
2
,
武藤 輝一
3
1久留米大医学部第1外科
2岩手医大第1外科
3新潟大医学部第1外科
pp.737-753
発行日 1985年6月20日
Published Date 1985/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407209034
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武藤(司会) 食道癌手術の術前,術後管理には,intensiveなケアが必要なことは申すまでもありません.とくにいろいろと機能障害の見られることが多い高齢者では,手術適応及び手術術式の選択に慎重な配慮が必要であります.本日は食道癌手術に関しましては大変ご経験が深く,しかも,術前,術後の管理につきましてもご造詣の深い掛川暉夫先生と森 昌造先生に高齢者の食道癌手術をめぐりまして,お考えを承りたいと存じます.
なお,初めはお話の焦点をしぼりますために,対象を主として胸部食道癌症例で,もし根治手術を行うとすれば,右開胸と開腹により胸部食道を全摘し,頸部で食道・胃管吻合を行うというような症例で,かつ高齢者ということにさせていただきたいと存じます.もちろん,根治手術ができるかどうかということは別であります.ということで,これからお話をお聞きしたいと存じております.
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