Invitation
第85回日本外科学会総会 見どころ,聴きどころ—現状の把握と明日への展望
佐藤 寿雄
1,2
1東北大学医学部第1外科
2第85回日本外科学会
pp.391-393
発行日 1985年3月20日
Published Date 1985/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407208966
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はじめに
このたび仙台市において第85回日本外科学会総会を開催させていただくことになりました.恩師 槇 哲夫教授,そして葛西森夫教授が仙台市においてそれぞれ15年および5年前に同学会を主宰されましたが,その後会員数も著しく増加し,現在では参会者も常時4,000名を越える大学会となつております.このようなわが国最大の学会を仙台市において開催させていただくことは,私にとりまして無上の光栄でありますとともに責任の重大さを痛感しております.
最近,学会や研究会が数多く設立され,医学の専門化,細分化が高度になりつつありますが,その反面,全体として把えようとする総合の必要性が強く指摘されております.そして,日本外科学会はその総合のための場の一つとしての使命を負わされております.一方,卒後教育に対する学会の責任も一段と強く求められており,充実した医学教育,卒後教育があつてこそ医学水準が高まり,レベルの高い研究も生れる筈であります.その意味において,招待講演,会長推薦講演のほか,シンポジウムおよびパネルディスカッションには総合的な,教育的要素に富む主題を選ばせていただきました.医学の進歩のスピードはすさまじいものがありますが,日本外科学会としては,徒らに先取りすることなく,昭和60年代を迎えた今日,内外を通じての外科学の現状を確実に把握し,明日への飛躍にそなえていただきたいと思うからであります.
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