特集 〔Q & A〕術中トラブル対処法—私はこうしている
血管造影
カテーテルが血管内で結び目を作つてしまつた
平松 京一
1
1慶応大学病院放射線診断部
pp.883
発行日 1984年6月20日
Published Date 1984/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407208737
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カテーテル操作中にカテーテルが血管内で完全な結び目を作つてしまうことは,比較的まれであり,ガイドワイヤーを中に通して結び目を解くことも可能である.しかしカテーテル内に凝血が形成されてガイドワイヤーを通すことが出来なくなることもあるし,またガイドワイヤーだけでは結び目を解くことが不可能なこともあり得るので,この場合について述べる.
まず別のルートを用いて長めの屈曲を持つたカテーテルを図のごとく挿入し,カテ先を屈曲させた後,結び目の部分より先へ送り込む.この屈曲させたカテーテルを引きながら結び目にひつかけて引つぱり,この結び目を解くわけであるが,この際結び目はなるべく手元近くにもつて来ておくことが望ましい.例えば経大腿動脈ルートの場合,結び目を大動脈下端にまでもつて来ておくことが望ましい.
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