特集 〔Q & A〕術中トラブル対処法—私はこうしている
血管造影
造影剤注入時,カテーテルが破裂したり,尾部の広がりがアダプタの孔から抜けてしまつた
平松 京一
1
1慶応大学病院放射線診断部
pp.884
発行日 1984年6月20日
Published Date 1984/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407208738
- 有料閲覧
- 文献概要
このトラブルは日常の血管造影でしばしば経験するものであるが,トルクコントロール用のカテーテルが出現してからは,カテーテルの強度が非常に高まり,このトラブルに遭遇することは少なくなつている.
カテーテルが破裂したり,尾部の広がりがアダプタの孔から抜けてしまつた場合,とるべき3つの方法がある.一つはガイドワイヤーを用いてカテーテル交換してしまう方法,第二にはカテーテル内の凝血形成の項目でも述べたsheath set(またはintroducer)を用いる方法,第三の方法としてこのカテーテルを修復する方法がある。前二者は今さら説明を要することではないが,何らかの理由でカテーテル交換が出来ない場合,例えばカテーテルが他に準備してないか,カテーテルが超選択的に末梢に送りこまれていて,出来ればカテーテルをこのままの位置に固定しておきたいような場合,第三の方法をとる必要が生じて来る.ここではこのカテーテル修復法について述べる(図).
Copyright © 1984, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.