特集 〔Q & A〕術中トラブル対処法—私はこうしている
血管造影
血管のスパスムで,カテーテルが動かなくなつた
平松 京一
1
1慶応大学病院放射線診断部
pp.881
発行日 1984年6月20日
Published Date 1984/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407208735
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血管カテール法施行中における動脈のスパスムは,この検査法にみられる合併症としてかなり頻度の高いものである.スパスム発生部位は穿刺部位(カテーテル挿入部)とカテーテル先端部付近に大別される.カテーテルが動かなくなつた場合には,スパスムが穿刺部位に発生したことを意味する.とくに小児や若年の女性にはしばしば穿刺部のスパスムが発生しやすく,カテーテル検査後において大腿動脈から腸骨動脈にかけての血栓形成の原因になることが多い.
このスパスム発生を防止する上に役立つ注意事項としては,動脈周囲までの十分な局所麻酔や注意深いカテーテル操作などがあげられるが,ここでは実際血管スパスムが発生した場合の処置について述べる.
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