特集 外科外来マニュアル
私の治療
各論—頭頸部
口腔内の外傷(裂傷・挫傷・咬傷など)
鳥山 稔
1
1国立病院医療センター耳鼻咽喉科
pp.639
発行日 1982年5月20日
Published Date 1982/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407207963
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□概説
口腔内の外傷には,機械的外傷と火傷腐蝕との2つに大きくわけることができる.機械的な外傷は,舌,頬部粘膜などの咬傷と,箸,スプーンなど食事器具に異常の力が働らく異物性損傷,顎骨骨折などを伴つた大きな外傷の1つの局所の変化としての外傷に分類できる.火傷は熱湯をあわてて飲んだことにより口腔内の腫脹,水疱形成,潰瘍,ビランが起こり嚥下痛がつよい.腐蝕は化学薬品の誤飲,自殺,他殺におきる.放射線による外傷も口腔,咽頭悪性腫瘍治療中に火傷の一つとしておきる.
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