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特集 食道静脈瘤手術
直達手術の術式と適応
胃上部切除術
Terminal esophago-proximal gastrectomy (TE-PG) with devascularization and splenectomy
山本 貞博
1
Sadahiro YAMAMOTO
1
1愛知医科大学第1外科
pp.195-200
発行日 1982年2月20日
Published Date 1982/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407207888
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はじめに
門脈圧亢進状態において,症状として脾腫貧血が重視されBanti病あるいは同症候群という病態観があつた昔には,脾摘出手術が汎用された.しかし門脈圧亢進症という病態観のもとでは,血管吻合による門脈圧減圧手術が常識とされ,わが国でも1950年代を中心に多用されたのは記憶に新しい.
1963年以降,門脈下大静脈吻合術後成績の判断から,私どもが病態観を門脈圧亢進症から食道静脈瘤症に転換し,門脈減圧手術を放棄して胃上部切除術を典型とする静脈瘤直達手術に決定的な移行を行つて以来,わが国では門脈圧減圧手術から各種直達手術あるいはいわゆる選択的血管吻合法が普及し,世界的な趨勢を誘導するに至つた.
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