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特集 膵癌と膵頭十二指腸切除術
膵癌に対する手術術式の選択
膵頭十二指腸切除術か膵全摘術か;膵内Skip Lesionからみた考察
Total pancreatectomy and skip lesion in cancer of the pancreas
鈴木 敞
1
,
眞辺 忠夫
1
,
内田 耕太郎
1
,
戸部 隆吉
1
,
中川 正久
2,3
Takashi SUZUKI
1
,
Masahisa NAKAGAWA
2,3
1京都大学医学部第1外科
2京都大学医学部病理
3現:島根医大第1外科
pp.485-492
発行日 1980年4月20日
Published Date 1980/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407207413
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はじめに
膵頭部領域癌に対して膵頭切除か膵全切除かという選択は,膵全切除の機能脱落が激しいだけにひときわ深刻である.
膵頭切除が一般的な標準切除術式となつている膵頭部領域癌においていかなる症例が膵全切除の適応となるのか,これをあくまで観念的に申せば以下のようになろう.膵頭切除を施行してのち再発を来たし,その再発がとり残した膵尾側組織またはその周辺リンパ節からのみ発したごとき症例であると.かかる症例をあらかじめ術前または術中に選別しうれば,その選別基準こそとりもなおさず膵全切除の適応条件そのものに他ならない.
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