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特集 ショックをめぐる新しい話題
血液ガスと酸塩基平衡の診かたと対応
How To interprete and treat the blood gas disturbance and acid bace change in shock
岡田 和夫
1
Kazuo OKADA
1
1帝京大学医学部麻酔科
pp.23-32
発行日 1979年1月20日
Published Date 1979/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407207086
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はじめに
呼吸抑制,肺ガス交換異常のチェックに動脈血PO2,PCO2,pH,これより〔HCO3—〕,BEを測定することが血液ガスの一方の主要な役割である.他方糖尿病アシドーシス,尿細管性アシドーシスの判定など酸塩基平衡異常の定量化に血液ガスを測定し,〔HCO3—〕,BEを求めることも重要である.
この血液ガス測定はショックの病態生理の解明および治療上の指針としても次のような理由で非常に重要である.ショック肺などの呼吸異常の判定および人工呼吸,PEEPなどの治療手段がいかに有効に働くかをみるのにはPaO2は非常に有効である.さらにRVO2(混合静脈血酸素分圧)は末梢に運ばれた酸素量の大小,末梢での酸素消費量の多寡を反応してくれるもので,すなわち主に心拍出量の低下の度合いを反映してくれると考えてよい.
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