Japanese
English
臨床研究
細胞診・組織診の立場からみた肺癌診断に関する検討
Evaluation on cytological and histological diagnosis of lung cancer
白日 高歩
1
,
重松 信昭
2
,
嘉多山 直人
3
,
吉田 猛朗
3
Takayuki SHIRAKUSA
1
1福岡大学医学部第2外科
2九州大学胸部疾患研究施設
3九州大学医学部第2外科
pp.1483-1488
発行日 1978年10月20日
Published Date 1978/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407207046
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はじめに
近年,肺癌死亡率の増加が注目されるようになつたが,肺癌の診断法に関しては,未だ十分に開発され尽したとはいえない状態であり,早期診断の為に多くの診断法が試みられている現状である1-7).例えば,肺野型肺癌に対しては,従来からの喀痰および,経気管支鏡的手法による細胞診,生検組織診に加えて,最近では経皮的アプローチによる細胞採取法が多く実施される傾向となつた2,5).今回,著者は最近の肺癌症例のうち,細胞診,組織診で確診を得た症例を中心に,その診断法の内訳を検討し,更に肺門型,肺野型別に診断率の傾向を観察した.また喀痰細胞診上,しばしば悪性細胞としての判断に困難な経験を覚える肺胞上皮癌をとりあげ,光顕的,電顕的に検討を加え,その細胞像観察の際,注意すべき点について若干の検討,考察を加えた.
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