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特集 今日の癌免疫療法
癌免疫・化学療法の実際—薬剤選択から成績まで—私の処方
Practical immunochemotherapy of cancer
折田 薫三
1
,
小長 英二
1
,
万波 徹也
1
,
三輪 恕昭
1
Kunzo ORITA
1
1岡山大学医学部第1外科
pp.1403-1409
発行日 1978年10月20日
Published Date 1978/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407207036
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はじめに
癌の免疫療法は,癌細胞や癌抗原をワクチンとする特異的免疫療法と,BCGをはじめとする免疫療法剤(immunopotentiator, immunomodu—lator)を用いてリンパ球のクローン全体の活性を高める非特異的免疫療法とに大別される.しかしその作用機作に関しては未だ不明な点が多く,臨床上効果のみられるものはBCGを用いた非特異的療法に限られている,NIHの癌免疫療法登録機構への登録1)をみてもBCG生菌が最もよく使用され,近年は嫌気性コリネ・バクテリヤ,BCG菌体成分を用いるグループが増加し,さらにレバミゾールを用いるものを散見するようになつた.今回の企画によつて各薬剤の効果は諸家によつて紹介されるので,われわれの行なつている胃癌患者に対するBCGあるいはBCG-CWSによる免疫療法,さらに手術侵襲に伴う免疫能の急速な低下を防止するため術前,術後を通じて胃癌,大腸癌を主とする消化器患者にlevamisoleの投与を行なつているのでこれらの成績について紹介したい.
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