Japanese
English
臨床報告
慢性大動脈・腸骨動脈閉塞に対する腋窩—大腿動脈バイパスの経験
Axillo-femoral bypass for chronic aortoiliac occlusive disease
渡辺 裕
1
,
岡本 好史
1
,
田苗 英次
1
,
松田 光彦
1
,
黄 秋雄
1
,
山中 浩太郎
1
Yutaka WATANABE
1
1大津赤十字病院外科
pp.521-524
発行日 1976年4月20日
Published Date 1976/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407206489
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はじめに
下肢の慢性動脈閉塞,とくに大動脈・腸骨動脈閉塞に対する血行再建術として,血栓内膜摘除術,あるいは大動脈と腸骨—大腿動脈との問のバイパスまたは移植術が施行され,それぞれ好成績を挙げている.ところが閉塞性動脈硬化症の患者は,比較的高年齢であり,心腎肝脳などにも病変を伴い,開腹術を行なう血行再建術に耐えないことがあり,さらに腹腔内の大動脈・腸骨動脈領域に炎症性変化を合併している際には,開腹術の上直接血行再建術を加えることの出来ない場合もある,かかる場合には腋窩動脈—大腿動脈バイパスaxillo-femoral bypassが選択され,わが国でも漸次報告されている1-4).われわれも本手術を5例において試みたので述べたい.
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