Japanese
English
臨床報告
Primary empty sellaの2症例
Primary empty sella;report of two cases
古和田 正悦
1
,
高橋 睦正
2
,
加藤 征夫
3
,
鈴木 堅二
4
Masayoshi KOWADA
1
1秋田大学医学部外科
2秋田大学医学部放射線科
3秋田大学医学部精神科
4秋田大学医学部整形外科
pp.385-389
発行日 1976年3月20日
Published Date 1976/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407206469
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はじめに
トルコ鞍部およびその近傍に発生するcystsのうちには,まれながらも非腫瘍性のものが知られており5,25),臨床診断上また病理学的に十分な鑑別が必要である.とりわけarachnoid cystsはprimary empty sella6)と関連して鑑別診断上留意すべきものである.しかし,pri-mary intrasellar arachnoid cystsはその発生機序が不明なこともあつて様々な名称が用いられており3),またempty sella2)という概念自体が半ば慣習的に使用され3-6),明確な定義にかけることもあつて,診断上困惑することが少なくない.
最近,トルコ鞍の拡大と視束交叉部症を呈したint-rasellar arachnoidoceleおよびprimary intrasellararachnoid cystと考えられるまれな症例を経験したので,intrasellar arachnoid cystsおよびempty sellaという概念に関して文献的考察を行ない報告する.
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