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特集 脳卒中の外科
診断と手術適応—神経放射線の面より
Diagnosis and operative indications for cerebr-ovascular disease;from standpoint of neuroradiology
水上 公宏
1
Masahiro MIZUKAMI
1
1脳血管研究所美原記念病院脳神経外科
pp.1535-1542
発行日 1975年12月20日
Published Date 1975/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407206394
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はじめに
脳動脈瘤や脳動静脈奇形の破綻によるクモ膜下出血においては,症例が選択され,熟練した脳神経外科医の手技が得られるならば,外科的治療が現在最良の治療法であることは異論のないところであろう.しかしながら,脳卒中の大部分を占める脳出血,脳硬塞に対する外科的治療の可否に関しては,いまだ定説が得られていない.内科的保存療法に限界のみられる現在,われわれ臨床医としてはまず本症の正しい診断,適確なる病態の把握を行ない,それに応じた治療法の開発に努力すべきと考える.この意味において,近時めざましい進歩のみられる神経放射線学的検査法は,本症の外科的治療をすすめていくにあたつてなくてはならぬものである.
神経放射線学的検査法としては,X線による頭蓋単純撮影,脳室撮影,脳血管撮影,radioisot-opeによる脳シンチグラム,cisternographyなどをあげることができる.また最近英国で開発されたEMIスキャンは,この領域における革命的な検査法として高く評価されている.
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