Japanese
English
特集 胃切除後にくるもの—その対策と治療
胃切除後の骨障害
Bone disease after gastrectomy
武藤 輝一
1
,
小山 真
1
,
松木 久
1
,
福田 稔
1
Terukazu MUTO
1
1新潟大学医学部第1外科
pp.541-546
発行日 1975年5月20日
Published Date 1975/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407206237
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はじめに
胃切除後に起こる骨代謝障害はダンピング症候群や貧血のように高率に発生するものでなく,また術後かなりの年月を経てから現われるものであるだけに,今日なお本邦においてはそれほど注目されていない.
胃切除後骨軟化症の発生はSarasin (1941)19により初めて報告されたが,1960年代に入り西ヨーロッパ(とくに英国)において多くの報告がなされ注目されるようになつた.一方,本邦においては池田ら(1957)により胃全摘後の骨変化が報告されたが,骨軟化症については教室における堺教授ら18)の発表が初めてであつた.しかし本疾患はとくに術後遠隔時に留意しなければならぬものであり,著者らの経験を基に述べてみたい.
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