Japanese
English
特集 腹部外科のPhysical Signs
痛みの特徴
Clinical interpretation of the abdominal pain
内田 耕太郎
1
,
本庄 一夫
1
Kotaro UCHIDA
1
1京都大学医学部第1外科
pp.439-443
発行日 1975年4月20日
Published Date 1975/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407206224
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はじめに
痛覚とは,一般に生体に有害な刺激作用によつてひきおこされる不快な感覚,あるいは神経終末に対する刺激により惹起され,多少とも限定された不快・苦悩・苦悶を伴つた特定の自覚的な感覚と定義される.疼痛には通常身体的表現が伴い,防衛反応,逃避反応としての筋運動ばかりでなく,自律神経性反応として恐怖の際の反応と同様に,頻脈,血圧亢進,呼吸促迫,瞳孔散大,発汗,顔色の変化,叫声などが出現する.
発熱,嘔吐などその他多くの自覚症状と異なり,夜間耐えきれず医療を求める原因になるものとして腹痛が多いことはしばしば経験するところである.
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