外科医の工夫
爪嵌入症の根治療法
田内 力
1
1江口病院
pp.82-83
発行日 1975年1月20日
Published Date 1975/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407206173
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□はじめに□
一般外科外来にてしばしば見かけられる疾患であるにもかかわらず,難治であり,また再発例を多数見る疾患である.本疾患は疼痛を伴うため,患者に長期間にわたり苦痛と,靴をはくことが出来ないという不便をあたえるが,重篤な疾患でないので外科医も皮膚科医もあまり興味を示さないためか,簡単に爪嵌入部を切除する等して治療に終始しているのが,再発を多く見る原因となつているように思われる.私共が外来にてしばしば見る本疾患について患者に問診すると,再発例が非常に多く,2回3回は当り前,中には4回目ですと答える患者も多々あるようである.そこで,絶対に再発のない方法として;私が数年来用いている方法を発表して諸賢の追試を得たいと思う.ここ数年来,外科系医学雑誌,および成書等を見ても,私の方法と同じ手術法の記載が見あたらないので敢て本誌に寄稿することにした.
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