Japanese
English
臨床研究
腸アニサキス症6例の臨床的検討—とくにskip lesionを伴つた2例
Clinical studies on 6 cases of intestinal anisakiasis:Particularly, 2 cases of intestinal anisakiasis with skip lesion
井上 淳
1
,
清水 法男
1
,
吉田 恭弘
1
,
藤井 卓
1
,
安達 秀雄
1
Jun INOUE
1
1鳥取大学医学部第1外科
pp.809-814
発行日 1974年6月20日
Published Date 1974/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407206065
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はじめに
最近諸家の注目をあびるようになつた急性腹症の1つに腸アニサキス症があげられる.本症は刺身として生食する機会の多いある種の海産魚類,ことにイカ,イワシ,サバ,ヒラメなどに中間寄生しているアニサキス幼虫の経口感染で発症することが知られている.私どもはイレウスの診断のもとに開腹した6症例の切除回腸より,アニサキス幼虫を見出した.このうち2例には回腸の2カ所に非連続性に蜂窩織炎性病変の存在する,いわゆるskip lesionといわれる所見が見られた.
これら6症例の臨床的検討とskip lesionの2例を紹介し,さらに文献的考察を加え報告する.
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