Japanese
English
症例
腸狹窄に腸石嵌頓を伴つたイレウスの1例
A case report of incarcerated intestinal stone at the stenosed small bowel
腰塚 浩
1
,
泉雄 勝
1
,
石塚 稔
1
Hiroshi KOSHIZUKA
1
,
Masaru IZUO
1
,
Minoru ISHIZUKA
1
1三井厚生病院外科
pp.170-172
発行日 1959年2月20日
Published Date 1959/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407202330
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腸管内において屡々異物を核として,これに塩類の沈着が生じて形成される,いわゆる腸石は,文献上稀なものであるが,これによつて腸閉塞を惹起した症例は,一層少いものとされている.本邦においても,伊藤氏の調査(昭和28年)による腸管内結石報告例によれば,広義の腸石例中大部分は糞石で,狭義の腸石は数例に過ぎないという.又岡田氏によれば(昭和29年)腸内異物によるイレウス症例402例中腸石によるもの5例である.
著者等は炎症性瘢痕による腸狭窄の口側に植物線維を核として腸石が形成され,これの嵌頓によつて急性腸閉塞を惹起した1例を経験したのでこゝに報告する.
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