カラーグラフ 臨床病理シリーズ・22
急性虫垂炎の術中肉眼所見と病理組織像(Ⅰ)
松峯 敬夫
1
,
白川 洋一
1
,
浮島 仁也
1
,
青木 幹雄
2
1東京都立墨東病院外科
2東京都立墨東病院病理
pp.560-561
発行日 1974年5月20日
Published Date 1974/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407206027
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はじめに
術中に病巣を見出した際に,的確にその病理組織像を予測することは外科医の基本的技術として不可欠であり,このような「術中診断の目」を養うことが,適切な外科治療にも役立つことは当然である.急性虫垂炎の場合もまた例外ではない.
①は当院外科で最近急性虫垂炎の診断のもとに切除した100例の虫垂について,術中の病型診断と病理組織学的診断とを対比させたものであるが,両者は比較的良く一致しているようにみえる.虫垂炎の術中診断は漿膜面の所見から肉眼的に下されるものであるが,これが粘膜に初発する急性虫垂炎の病理組織像と一致することは一見奇異な感じがする.
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