Japanese
English
特集 外科とME—その現況と将来
呼吸と循環のモニタリング—特に術後管理において
Monitoring of respiration and circulation
綿貫 喆
1
Tetsu WATANUKI
1
1東京慈恵会医科大学第1外科
pp.17-23
発行日 1974年1月20日
Published Date 1974/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407205954
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はじめに
工学におけるエレクトロニクスの発展は近年実にめざましいものがあり,一方これを医学領域に応用しようとする試みがとみに盛んになり,医学と工学との協力による境界領域の学問であるME(医用電子工学)が急速に発達した.最近ではMEは非常に幅が広くなり,それぞれの成果は医学の各方面に応用されるようになった.しかし生体の計測という領域は依然として重要なパートを占めており,新しい変換器が開発されて,生体内のいろいろの諸情報がえられれば,それだけ医学に貢献することが大となる.従来からも心電計,脳波計や筋電計などが生体計測に用いられてきてはいるが,MEの発達に伴つて,これらも一段と進歩するとともに,他の変換器開発に伴つて最近では多くの生体情報がえられるようになつた.これらの計測機器の発達とともに,計測結果を観察したり記録したりする装置も発達し,最近の多用途測定記録装置のように,多くの計測結果を同時に記録できるようになつた.これらを利用すれば,患者を機械によつて監視することも可能となる.
最近手術室用監視装置,ICUやCCU用監視装置など新しい製品が多数作られるようになつてきた.しかし計測記録装置をいくつかよせ集めてきても監視装置とは呼ばれない.
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