Japanese
English
論説
胆石症を合併した十二指腸憩室
Duodeno-diverticulum complicated gallostone disease
穴沢 雄作
1
,
宮城 伸二
1
,
岡本 祐嘉
1
,
宮川 忠昭
1
,
前川 武男
1
Yusaku ANAZAWA
1
1順天堂大学医学部一般外科
pp.541-548
発行日 1972年4月20日
Published Date 1972/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407205589
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はじめに
胆石症は肝障害や膵障害を惹起することがあるが,また合併疾患として胃・十二指腸潰瘍が多く,さらに潰瘍性大腸炎,横隔膜ヘルニアとの合併も注目されている.今回は十二指腸憩室との合併について臨床的意義を検討する.
十二指腸憩室は消化管憩室のうち,もつとも多く発生するが,それ自体はほとんど症状がないが,憩室が存在すると二次的に種々の障害が惹起される.とくに胆道,膵系の合併症が重大で,1710年Chomelが十二指腸憩室をはじめて記載した解剖例も22個の胆石を有しており,胆石の合併が古くから注目されていた9)10).
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