外国文献
心停止とneocortieal death,他
pp.211
発行日 1972年2月20日
Published Date 1972/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407205546
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すでに本邦でも精しく論ぜられisoelectric EEG,呼吸・心停止は死を判定する最少条件といわれ心停止後脳傷害の著しい患者は,たとえ生き永らえても数日であることが多い.Brierley(Lancet, 2:560, 1971)は心停止,昏睡,isoelectric EEGになつてから数カ月生き続けた例をあげ,新皮質は死滅しても視・聴・脊髄反射は低下して存続するとみている.(1)58♂,枯草熱・ゼンソクあり,入院,何回も発作をくりかえし,1968,June 21,心停止.心マッサージ,送管人工呼吸,NaHCO34.2%静注,ECGでsinus rhythm始まる.脈ふれず.カルシウム・アドレナリン使用,自発呼吸始まる.70分後,再び心停止,マッサージ等で再開.昏睡で,6,7,13,20,21,34,85日のEEGは最密にisoelectric遂に5カ月後死.(2)48♂,アル中.肝機能検査のBSP注で,心・呼吸停止,処置で3分後,心拍・呼吸再開,全身ときに左側の間代性ケイレン,血圧110/70,脈100,呼吸48.諸反射低下するも存続,EEGは6,7,10,13,21,35,61,87日つねにisoelectric,昏睡,153日死亡.剖検新皮質は全般壊死,ただし前頭葉は軽度,壊死と動脈分布は関係ない.視床下部以下は大体正常.こうした例をもつと多く集めたい.
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