Japanese
English
特集 sudden death
冠動脈疾患とsudden death
Sudden Death from Coronary Heart Disease
中田 八洲郎
1
Yasuro Nakata
1
1順天堂大学内科循環器
1Dept. of Int. Med. (Cardiology), Juntendo Univ.
pp.367-371
発行日 1979年4月15日
Published Date 1979/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404203346
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冠動脈疾患に関連した急死については,すでに16世紀にLeonardo da Vinciがその記載を行っているが,冠動脈疾患に関しては従来はその症候学が中心的研究課題であり急死の原因としての冠動脈疾患の研究は必ずしも十分ではなかった。近年に至り急性心筋硬塞の初期治療がCCUというシステムの普及の結果,ある程度の効果をあげうるようになり入院患者に関するかぎりその死亡特に早期における急死は格段に減少した。さらに,CCUでのデータが集積され急性心筋硬塞の病態生理が明らかにされるに従って入院患者はその初期ほど危険な状態にあるため,さらにその前の時期すなわち発症より入院に至るまでのpre-hospital phaseではより急死の危険性が高いことが予想される。このことからこの時期における研究が盛んとなりその結果,急性心筋硬塞の2/3は病院到着前に死亡しておりその内の約半数は発症後2時間以内の急死であることが明らかとなった1〜3)。
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