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特集 小児外科の焦点
ヒルシュスプルング氏病—誌上シンポジウム
ヒルシュスプルング病の手術—Z型術式と肛門直腸筋切除
Z-shaped anastomosis and anorectal myectomy for Hirschsprung's disease
池田 恵一
1
Keiichi IKEDA
1
1九州大学医学部第2外科
pp.1731-1734
発行日 1971年11月20日
Published Date 1971/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407205475
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Ⅰ.治療方針
最近,根治術式の改良,手術の熟練に伴い,根治手術の時期が早くなつてきたのが,各国共通の傾向であるが,われわれの術式も,比較的手術侵襲が少なく短時間で手術が終了することから,できれば早期に1次的に根治手術を行なうことを原則としており,安全な年齢として一応生後3ヵ月以上,体重6kg以上の症例におこなつている.しかし,それ以下の年齢にも全身状態良好例では行なつた経験がある.最近のわれわれの根治手術を行なつた症例を見ると,1〜2ヵ月8例,3〜5ヵ月13例,6〜11ヵ月11例となつている(第1表).
このように比較的早期に根治手術を行なうため,新生児期の本症に対して,全例にcolostomyを行なうことはしない.便秘,腹部膨満,嘔吐等を示す本症患者に対しては,まず浣腸排気,腸洗を入念に行なつて症状の寛解を計り,保存的療法が可能か否かを確かめる.かかる保存的療法が奏効せず,依然としてイレウス症状の持続するものに対してのみcolostomyを行なつている(第1図).
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