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特集 心臓と血管の外科
論説と症例
心房中隔欠損症術後に発生せる不整脈およびその治療について—とくに洞房ブロック,房室ブロックに対するステロイドの使用経験
The treatment of arrhythmias followed by surgical closure of atrioseptal defect: With special refferenced steroid therapy of sinoatrial block or atrioventricular block
佐藤 成和
1
,
阿部 忠昭
1
,
堀内 藤吾
1
Narukazu SATO
1
1東北大学葛西外科教室
pp.500-504
発行日 1970年4月20日
Published Date 1970/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407205081
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最近の心臓外科の発展に伴い種々の心疾患に対して開心根治手術が施行されて好成績が得られている.しかし一方では,術後に発生した調律異常の増加も知られていて,中でも心房中隔欠損症術後の調律異常に関して最も多くの報告がなされている1-3).
これらの主なるものは,洞房ブロックに伴つた房室調律,房室ブロック,心房細動,心房粗動であるが,その大部分は,数時間ないし数日間の経過で洞調律に移行するか,或いは持続しても予後に大きな影響を与えることは少ない.しかし稀には頑固な徐脈が続く事があり,補充調律が遅れて,Adams-Stokes発作を起すに至つた症例の報告もなされている.
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