Japanese
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特集 腸瘻の問題点
腸瘻の目的
Intestinal fistulas
掛川 功一
1
Kôichi KAKEGAWA
1
1日本医科大学第2外科教室
pp.1477-1482
発行日 1969年11月20日
Published Date 1969/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407204971
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はじめに
腸瘻は消化管手術後,あるいは腹部外傷や腹腔内諸疾患の不快な合併症として起こる自然発生瘻と,栄養補給あるいは腸内圧減圧を目的として手術的につくられる造設瘻とに区別することができる.したがつて一口に腸旗といつても,その成因,目的などにより臨床上の取り扱い方には差がみられるのは当然であろう.また体外に開放された外腸瘻と,他臓器あるいは腸管相互の間の交通がある内腸瘻とでは--この意味では腸吻合によるby-pass作製もまたこれに含まれる--,臨床上の意義に大きな差があり病態,管理,治療方針などにも異質の問題をかかえているといつてよい.ここでは外腸瘻に限つて教室の経験例をもととし,現在われわれが採つている腸瘻の目的について一面を述べてみたい.
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