学会印象記 第68回日本外科学会総会
血管外科領域
毛受 松寿
1
1東京医科歯科大学第一外科
pp.1384-1386
発行日 1968年8月20日
Published Date 1968/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407204679
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
本来血管外科と考えるべきものは多方面にわたるものである.すなわち外傷時の血管の処置,たとえば切断肢の縫合の問題,臓器移植,脳外科,悪性腫瘍手術時の血管切除や再建,門脈圧亢進症,心血管外科の際の体外循環,冠動脈外科などとあげてみるとそのいずれにおいても根底をなすものであり,対象とするものによつてはmicrosurgeryの応用も必要となつてくる.
しかし今回第68回日本外科学会が金沢で開催されるにあたつて,血管外科として取扱われたものは血管に病変があるものも主体とした疾患であり,応募の演題は16題,さらに追加申込み12題に達し学会3日目4月12日の午前中第3会場で熱心に討論せられた.その内容はこれらの疾患に対する現在の日本の状態が浮彫りせられたものと考えて差支えないと思われるので,当日のさらに多くの追加発言をも含めてその印象を紹介する.
Copyright © 1968, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.