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特集 脈管造影
大動脈造影
Aortography: indication and diagnostic value
稲田 潔
1
,
中川 準平
1
,
藤田 幸男
1
Kiyoshi INADA
1
1岡山大学医学部第2外科教室
pp.1333-1344
発行日 1968年8月20日
Published Date 1968/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407204672
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はじめに
胸部外科の進歩発展にともない開胸術はきわめて安全に施行されるようになつたが,各種の胸腔内疾患を術前に正確に診断し,周到な計画と万全の準備のもとに手術に臨むべきことはいうまでもなく,他方手術の必要のないものあるいは手術不能のものを選択し,不必要な開胸術をさけることもまた重要である.このような意味において胸部大動脈造影が胸腔内疾患の鑑別診断上はたす役割はきわめて大きい.本法の応用範囲ははなはだ広く,心臓・大血管疾患のみならず,縦隔腫瘍その他の胸腔内疾患の確実な診断,さらに手術可能性や手術法の選定に重要な知見を提供するもつとも有力な検査法である.以下著者らの経験例を図示し,主として胸部大動脈造影による診断,手術適応などの点について述べる.
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