Japanese
English
特集 初療の要点
骨折
Fractures of the extremity
鈴木 勝己
1
,
高橋 定雄
1
Katsumi SUZUKI
1
1関東労災病院整形外科
pp.55-61
発行日 1968年1月20日
Published Date 1968/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407204495
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はじめに
骨折は急激かつ重篤な損傷の一つであるが,とくに産業あるいは交通災害によるものではより重篤で,他部の合併損傷も少なくない.したがつて,全身の入念な診察が必要となる.それと同時にショック対策をはじめとする全身管理は不可欠であるが,外傷に共通する基本的なことなので紙面の都合上省略する.
治療法は,骨折の部位,種類,局所条件,年齢,合併損傷の有無等の患者の状態および処置する側の行ないうる治療条件によつて左右され,定説化しうるような方法はむしろ少ない.しかし治療目標は機能の完全回復である.したがつて,解剖学的整復がえられなくとも,機能的回復が期待される場合にはいたずらに手術操作を加えるべきではない.
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