Japanese
English
論説
乳幼児にたいする腰・全合併麻酔の臨床的検討
Clinical study of combined (lumber and inhalation) Anesthesia in infants and children
守屋 荒夫
1
,
田村 重宏
1
,
山登 淳伍
1
Arao MORIYA
1
1東京都立清瀬小児病院外科
pp.1273-1277
発行日 1967年9月20日
Published Date 1967/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407204403
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はじめに
新生児の先天性奇形を中心とする小児外科の急速な進歩にともない,従来,ある程度成長してから実施されることの多かつた小児の外科疾患で,乳幼時期に積極的に手術されるものも増加してきた.鼠径ヘルニアはその代表的な疾患の1つであり,特別な理由がない限り,手術を学令期近くまで延期することはなくなつてきている.しかし,現今なお,この種の手術が,麻酔担当者を常時確保しうる病院を除いては,麻酔の点で学令近くまで延期せざるをえない場合も少なくはない.
われわれも,少ない人手をいかにして有効に用い,安全・確実に,しかも簡便に,このような手術を遂行しうるかを考え,種々の方式を試みた結果,吸入麻酔に腰椎麻酔を加えた方法(以下,腰全麻酔と略)に,多くの利点を見出し,現在これをroutineの方式とするにいたつたので,この方法に関する検討成績を報告し,御追試・御批判を乞いたいと考える.
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