医学会総会印象記
去りつつある欧米追従時代—胸部外科領域
上野 明
1
1東京大学医学部胸部外科
pp.1014-1015
発行日 1967年7月20日
Published Date 1967/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407204359
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Ⅰ.外科学会総会から
今回は医学会総会の序幕とでもいうか,30,31日両日に行なわれ,総会が多分に普遍的な教育的なテーマで進行したのにたいし,分科会だけあつてよりこまかい演題について発表討論が行なわれた.それでも一教室一題という一般演題の制限もあつたためか.一部の演題では内容の焦点がつかみ難かつたり,あるいは経験例の分析のみにとどまつた演題もみられたが,全般的な印象からすれば本会もようやく戦後の欧米追従時代が去りつつあるという実感がした.
会場自体は各所に分散しているのが欠点といえば欠点であつたが,他分科会とくらべてその運営は筆者の聞いた範囲ではきわめて評判がよかつた.この点,橋本外科諸先生の労を多としたい.
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