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特集 胆石症手術の問題点
良性胆道疾患に対する乳頭部成形術の適応と手技
Transduodenal sphincteroplasty:Its indication and operative technique
槇 哲夫
1
,
鈴木 範美
1
,
根本 猛
1
,
高橋 渉
1
Tetsuo MAKI
1
1東北大学医学部第一外科
pp.639-646
発行日 1967年5月20日
Published Date 1967/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407204301
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はじめに
胆道疾患,なかんずく胆石症においては,ファーター乳頭部の病変ないしは機能異常が,胆嚢自身の病変よりもはるかに重要な役割を演じている場合のあることは,再三指摘してきたところである.とくに,ビリルビン石灰石生成の誘因として乳頭炎Papillitisは局所的因子として大きな意義を有している1)2).
一般に,乳頭炎が起ると,胆汁うつ滞や胆道系の上行感染とくに大腸菌感染,さらに膵液の逆流などを起し,胆管拡張や結石形成を助長するものである.実際,かつてよく見られた所謂無石胆嚢炎においても,ビリルビン石灰石においても胆管の拡張を伴うことが特徴的であり,その切除乳頭部の組織検査では筋間結合織の増殖,オツジ筋肥大増生等のPapillitis chronicaの像がみられる3).
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