Japanese
English
症例
外傷性十二指腸皮下損傷の5治験例
Traumatic duodenal perforation of five cases
村山 英太郎
1
,
小沼 澄
1
,
仁藤 清一
1
Eitarô MURAYAMA
1
,
Kiyoshi ONUMA
1
,
NITÔ Seiichi
1
1市立酒田病院外科
pp.1617-1621
発行日 1966年11月20日
Published Date 1966/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407204161
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はじめに
外傷性腹部内臓皮下損傷の報告は多い,最近は交通災害による内臓皮下損傷も増加している.しかし十二指腸皮下損傷の報告は割合に少ないようである.たとえばわれわれが調べた,部位別の明らかな外傷性腹部内臓皮下損傷の最近の報告を見ても明らかである(第1表).
垣内らは1959年に,昭和8年橋本の報告に始まる外傷性十二指腸後腹膜破裂の本邦例を集計されたが,その後も時折発表された文献例は,われわれのここに発表する4例を含めて29例にすぎない.もちろん文献上に記載されないもの,われわれの調べの行き届かなかつた症例もあろうが,かなり稀なものであるかも知れない(第2表),なおこの表には増田(11),小川(16)らの十二指腸上部破裂2例を加えた.われわれの5例中1例も十二指腸起始部の腹腔内破裂なので,前記29例という数値はこの3例を除外したものである.
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