雑感
自信のない小児科医より外科医へ
浦田 久
pp.1736
発行日 1965年12月20日
Published Date 1965/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407203850
- 有料閲覧
- 文献概要
赤ん坊が病気になると,取りあげてくれた産科の先生のところへ連れていく母親がいるくらいだから,やけどや外傷の子どもが小児科にきても不思議ではない.これは医者が近いという距離的な問題ではなく,かかりつけの医者には何の病気でも診てもらいたくなるという親近感がそうさせるのである.
小児科医は,もとをただせば,切つたりはつたりが嫌いで,子ども相手の医者になつたのであるから,血をみると親よりも医者の方が青くなる.A.Herrmanという小児科医が,ある本に「両親を驚かす小児の病的状態として夜間痙攣・高熱・重症出血の3症状をあげることができる」と,他人ごとのように書いているが,実は彼自身が驚いたに違いない.
Copyright © 1965, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.