小児診療
小児に対する注射
浦田 久
pp.368-369
発行日 1972年3月10日
Published Date 1972/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402204034
- 有料閲覧
- 文献概要
注射をするまえに
日常小児科の臨床において,輸液,緊急の場合,薬剤も摂取できないような重症など特殊の場合以外には注射を必要とすることはほとんどない.
一般にかぜなどの発熱に対して,安易に下熱剤の注射が行なわれることが多いが,対症的に一時熱を抑えることが直接治癒に結びつくわけではないし,一時的に下熱させても,かぜはかぜで一定の経過をたどる.乳幼児は成人に比べ熱に対して強く,かぜのような一般状態がおかされない病気では,たとえ39℃位の高熱があってもあまり苦痛を感じないのがふつうである.
Copyright © 1972, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.