海外だより
西ドイツに留学して
三島 好雄
1
1東京大学医学部石川外科
pp.1594-1595
発行日 1965年11月20日
Published Date 1965/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407203823
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筆者は過去2年間Köln大学外科Heberer教授の下で留学生活を送つた.今さら改めて述べるような事柄もないが留学生活で感じたことを記して責を果たしたいと思う.
西ドイツの大学外科教室の構成は日本のそれと大差がないが,それぞれ200〜400床のベットを持ち臨床的研究が中心となつている.学生は通常最後の学期にDo—ktorarbeitを終え,直ちに国家試験,それに合格するとMedizinalassistentとして2年間実地教育があり,その後始めて1人前の医師として大学あるいは病院に就職する,大学に入局した場合にはAssistenzarztとして一応6年間在籍することを許され,この間臨床あるいは実験に従事し,この中主任教授にみとめられたもののみがOberarztとなつてさらにHabilitationsarbeitを行ない,その他のものは他の病院に赴任して行く.ちなみにKöln大学外科では主任教授Hebererの下に7入のOberärzteがおり,それぞれ胸部・腹部・心血管・外傷・泌尿器・小児・麻酔と専門分野の分担がきまつており,外来は麻酔を除く6人が廻り持ちで担当している.主任教授は1年に6週間前後の休暇をとるがこの間はOberiirzteの1人が代理として全責任を持つ.
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