アンケート
虫垂炎の問題点
高山 坦三
1
,
四方 淳一
2,3
1札幌医科大学第1外科
2東京都立墨東病院外科
3東京大学
pp.1398-1400
発行日 1965年10月20日
Published Date 1965/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407203783
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I.
古くて新しい問題といえば外科の領城ではまず第1に虫垂炎をあげることができるであろう.それほど虫垂炎は感冒的様相をそなえている.いや,ばあいによつては感冒以上に不明の点が多いともいえるかもしれない.だいいち虫垂炎のEtiologieはまだはつきりしていない.そのEtiologieに関する研究業績はまさに牽牛充棟の表現が適当するほどの量に及んでいる.枚挙に遑がないと称しても過言ではあるまい.しかし,なぜであろう.なぜそのように多くの研究があつて,しかもなおかつその本態が解明しつくされないのであろう? こういう疑問を提示するひとのまたいかに少ないかも理解し難いことである.わたくしは編集者の提起されたこの問題につき,思いつくままいささか卑見をのべてみたいと思う.
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