他科の意見
婦人科領域で感じること(1)
真田 幸一
1
Koichi SANADA
1
1日立綜合病院産婦人科
pp.626-627
発行日 1965年5月20日
Published Date 1965/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407203609
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はじめに
中央医療界における最近の専門細分化傾向は,われわれメッサーザイテに立つものにとつて共通の関心事である手術学の分野にも強い影響をおよぼし,そのため各分野における奥行きを深めるとともに,手術学全体のレベルを高めることに多大の貢献がなされていることはまことに喜ばしい,一方また,このような細分化傾向の下では,ことさらに,各専門分科相互間における境界領域的諸問題に関する活発かつ真剣な討論が行なわれなければならないし,また実際に第一線の医療機関にあつて臨床の仕事にたずさわるものにとつては,隣り合せの専門分科の人達から示される知見や示唆がどれ程尊いものであるかは云うまでもないことと思う.
ここで,われわれが取り扱う疾患の中で,外科の専門医諸兄の日常のお仕事に時として関連をもつようになるかも知れない幾つかの手術上の問題をとり上げ,産婦人科医の立場から,私なりのちえ方を述べさせて頂こうと思う.幾分無責任な放言(?)に逸脱する部分もあろうかと思うが,上に述べたような意味で,諸兄のお仕事の上に多少なりともお役に立てば幸である.また逆に外科の立場からいろいろご批判御指導をいただきたいと考えるしだいである.
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