Japanese
English
論説
脇坂外科教室における手術手後の検討—術後早期死亡の統計的観察
Observation of operative prognosis in Wakizaka's surgical clinic
矢野 博道
1
,
山内 胖
1
,
中村 康広
1
,
永尾 禎介
1
,
秋吉 平次郎
1
,
大宣見 肇
1
Hiromichi YANO
1
1久留米大学医学部第一外科教室
11st surgical clinic, Kurume University School of Medicine
pp.451-461
発行日 1965年4月20日
Published Date 1965/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407203574
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はじめに
輓近,長時間に亘る安全な麻酔法の確立と大量出血に対する輸血液の確保ならびに術前・術後療法,抗ショック療法,心庇護法等の進歩に援けられて,外科的療法は劃期的発展を遂げつつある.しかしながら,外科的治療を要する患者の中にはpoor riskで,僅かな侵襲によつても致死的な合併症を惹起する可能性のあるものがあり,また,時に過大な手術的侵襲が加えられて,術後間もなく不幸な転帰をとる患者のあることもまた事実である.
われわれは,種々の疾患に対する外科的侵襲の適応の選定と術後重大合併症に対する再認識の資料にと思い,教室における過去約10年間の術後早期死亡例について統計的な観察を行つたので,その概略を報告し,諸賢の御参考に供する次第である.
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