外国文献
術中の空気感染,他
pp.700-703
発行日 1964年5月20日
Published Date 1964/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407203341
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1年半にわたつてPeter Bent Brigham Hospの3手術室で行なわれた250回の手術について,患者169名,外科医79名,手術関係者・技術者・外来見学者309名,手術室の細菌学的検査を行なった.手術室は3700ft3,滅菌空気で1時間7回換気されるコンジショニング,手術器具机はじめ5個所を培養.Staph.aur.52/52A/79/42D/7/7O/73/80/81/82/47Cのcangierに接触した患者169名から術後2名(1.2%)の同株菌創傷感染が発生した.1例は胆剔,1例は腎移植の供与者で,その感染の状況が精査されている.検査技術者169を名のマスク・咽喉・鼻腔・直腸の培養でSt.aur.52/…47C菌がいくつか証明された.手術室からの同菌検出は48.5%(うち器械机が33%).患者は術前・術中・術後・退院後,それぞれ65ザンプルをとつて培養したが,在院中,同菌キャリヤーとなつたものはない.術者・見学者のマスク・ゴム手を培養するに,マスクから同菌検出7名で微量であつた.特定のdisseminating carrier以外に同菌を多量に保有することはない.キャリヤーでは鼻腔咽喉に同菌を保有し,いかに洗いたての着衣,消毒ずみのマスク・手術衣を用いても,きわめて容易に検出された.
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