Japanese
English
症例
特発性総輸胆管拡張症の手術治験例—手術法に関する考察
A Case of the Idiopatic Cystic Dilatation of the Common Bile Duct
山川 年
1
Minoru YAMAKAWA
1
1大津赤十字病院外科
pp.691-693
発行日 1964年5月20日
Published Date 1964/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407203339
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まえがき
本症は1817年Todd1)により最初に記載されたが,1852年Douglas2)がこれを確認報告して以来,その報告は逐年増加し,Shallow (1943)3)は文献上175例を,Attar (1955)4)はこれに追加して201例を,またAlonso-Lej (1959)5)は403例の多数を蒐集報告した.しかも本症は本邦人に比較的多く,これら報告の約3分の1から半数を占めている点は興味が深い.本邦にては佐久間(1905)が最初に報告して以来,四ツ柳(1936)6)は50例を,渡辺(1947)7)は90例を,津田(1956)8)は1943年以降108例を,さらに最近日高(1659)9)は194例の多数例を報告している.このように本邦においては,決して稀有な疾患とはいいえないがなお経験する機会は一般に少ないようである.私は28歳の家婦で,術前に診断しえた特発性総胆管拡張症の1例を経験し,手術により軽快せしめえたので報告するしだいである.
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