Japanese
English
綜説
特発性総輸胆管嚢腫に就いて
The Idiopathic cyst choledochal
代田 明郞
1
,
野田 潔
1
Akiro SHIROTA
1
,
Kiyoshi NODA
1
1日本医科大学松倉外科教室
1Department of Matsukura's surgery, Nippon medical college
pp.571-577
発行日 1957年7月20日
Published Date 1957/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407202015
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緒言
総輸胆管拡張症Choledochus dilatation或は特発性総輸胆管嚢腫Idiopathische choledochus cysteとは胆汁排泄の障碍を来たす原因,例えば吾人が日常屡々遭遇する胆石の嵌頓,瘢痕,周囲の臓器組織の腫瘍による圧迫等に継発して総輸胆管が嚢状に拡張する所謂潴溜嚢腫とは異り何等認むべき原因なくして特に総輸胆管が限局して嚢状拡張を来たしたものである.
本症は1852年Douglasによつて始めて報告された稀有なる疾患とされているもので1909年Ebner1)は本症の11例,1917年Waller2)は35例1924年Neugebauer3)は48例,1928年Willis4)は60例,1930年Willson5)は93例を,又最近ではSchallow6)が175例を文献より蒐集報告している.
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