Japanese
English
論説
胆嚢捻転症について
Volvulus of the gallbladder
代田 明郎
1
,
富田 一男
1
,
友野 忠之
1
Akiro SHIROTA
1
,
Kazuo TOMITA
1
,
Tadayuki TOMONO
1
1日本医科大学松倉外科教室
pp.47-54
発行日 1964年1月20日
Published Date 1964/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407203237
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緒言
胆嚢捻転症は1898年Wendel1)が23歳の女子にみられた最初の一例を報告して以来,欧米においてはCarter & Thompson (1963)ら2)の報告によると今日までおおよそ200例内外に接するということであるが,本邦においてわれわれが調査し得た範囲においては昭和7年横山3)の報告以来,わずかに25例4-32)を算するに過ぎないきわめてまれな急性外科的胆道疾患の一つである.
われわれは松倉外科教室においてたまたま右上腹部の疝痛と反覆せる嘔吐,右上腹部の腫瘤を主なる症状とした患者に遭遇し,これを急性壊疽性胆嚢炎と診断して開腹したところ,胆嚢捻転症であることを確認し,本症例に胆嚢剔出術を施行して救助し得たので,ここに報告するとともにこの自験例を経とし,文献を緯として本症について述べてみよう.
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