Japanese
English
症例
右胸膜腔内へ発育した肋骨巨細胞腫の稀な経験例
A case of benign giant tumor of Rib
饗場 庄一
1
,
滝 康弘
1
,
松岡 正紀
1
,
藤森 正雄
1
Shoichi AIBA
1
1群馬大学藤森外科
pp.1066-1071
発行日 1963年8月20日
Published Date 1963/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407203137
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はじめに
胸壁冷膿瘍は一般に診断および治療が容易であるが,ときに鑑別診断の困難な場合がある.著者らは胸壁冷膿瘍の診断で手術を行つたところ,右胸膜腔内へ手拳大に発育した肋骨巨細胞腫であつた1例を経験した.巨細胞腫は他の悪性骨腫瘍に比較して良性の経過をとるために良性巨細胞腫といわれるが,照射や掻爬術などの結果悪性化することがある.
本症例では腫瘤別出後総量8,600"γ"のCo60照射が行われ,約4年間の観察を続けて再発を認めていない.肋骨に発生した巨細胞腫の報告は極く稀である.
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