Japanese
English
論説
外傷管理の原則および集団外傷患者の救急処置と応急治療について
Principle of Management for the Casualty, and First Aid for Mass Casualties
藤田 五郎
1
Goro FUJITA
1
1自衛隊中央病院
1Central Hospital, Japan Self Defense Forces
pp.857-862
発行日 1963年7月20日
Published Date 1963/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407203113
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はじめに
昨年のきわめて不幸なできごとの1つに,国鉄三河島における二重衝突事故がある.一瞬にして数百名にものぼる死傷者が発生し,文字どおり阿鼻叫喚の巷に化したが,この災害の実体については当時の新聞やテレビによつて報道され,その原因についても現在なお真相の究明が行なわれつつあるときいている.
しかし,当時の被害者で,幸い救助された人々でも各方面の非常な努力にかかわらず,いまなお療養の生活を送つている方が少なくないようである.このように"瞬時に降つて湧いた"ような多数の傷者を救護する責任は非常に重大であり,われわれ医療にたずさわるものもそれぞれの立場から考えておかなければならない問題があると思う.
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