グラフ
救急自動車の実況
岩本 正
1
,
針生 常郎
1
,
橋本 美輝
1
,
手島 英
1
,
鈴木 寛
1
,
岩淵 隆
1
,
守屋 明
1
,
鈴木 茂
1
,
岩本 正信
1
1岩本病院
pp.584-589
発行日 1963年5月20日
Published Date 1963/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407203074
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われわれは救急初療の内容を②のごとく考えている1).すなわち災害が起つてから患者の移されてゆく過程を,救急車収容前(災害現場),救急車中(患者輸送の途上),救急室(病院初療)としそれぞれの場所でおこなわれる処置を,呼吸系に対する処置,循環系に対する処置,その他の処置(創傷の処置,Splintingなど)に3大別している.このうち患者輸送の問題は現在まであまり医学的に取りあげられてはいない.患者輸送は主として救急自動車によつておこなわれているので,われわれの病院で1958年来運営している救急車を中心として写真で説明する,われわれは日本全国の救急車をアンケートにより,過去20年間にわたり調査したところ,現在救急車を運営しているのは約200の施設,機関であり,その半数に対したのは1958年頃であることが分つた.すなわち日本の救急車はここ数年間に急速に普及して来たことになる.この際に救急車に関して,もつと各方面からの関心が寄せられてよい.
患者の輸送を開始するには,災害の現場で充分に輸送に耐えうるだけの準備をしなければならない.また輸送の途上も適切な処置が必要である.それ故に救急車はwell equipped and properly staffedでなければならない.
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