Japanese
English
薬剤
全身麻酔下手術における低血圧,脈圧減少に対するCarnigenの効果
The Effect of Carnigen for Hypotension and Dec-rease of Puls Pressure during General Anesthesia
川田 繁
1
Shigeru KAWADA
1
1自衛隊中央病院麻酔科
1Dep of Anesthesia S.D.F Central Hospital
pp.355-359
発行日 1958年4月20日
Published Date 1958/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407202174
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
まえがき
手術に携る者は術中屡々低血圧,脈圧減少,不整脈に遭遇する.術前の諸検査に於て何等循環系に障碍を見出さずgood riskの状態で手術室に入つた患者であつても,手術の侵襲や麻酔の影響によつて前述の如き症状を示すことがある.術中低血圧を長引かせて不可逆性のショック状態に陥れてはならぬことは論を俟たない.
McKessonは次の如き条件を備えている例にはショックとして治療を開始する様に教えている.即ち 1)80mmHgまたはそれ以下の収縮期血圧 2)20mmHgまたはそれ以下の脈圧 3)100/分またはそれ以上の脈搏数 吾々は,1),2),3)の何れをも備えた場合,あるいは2つを合併した場合,またはこれらの症状の予測される場合は直ちに強力な輸液,輸血,各種昇圧剤,強心剤等を以て出来得る限り血圧の正常化をはかり,無事手術が終了するよう努力を払つている.
Copyright © 1958, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.