Japanese
English
綜説
結晶蛋白分解酵素の外科的応用—特に術後療法としての價値
Surgical Application of Nagarse, Particularly to Postoperative Care
中村 武
1
,
森永 宗雄
1
,
渡辺 昭
1
,
高橋 秀彰
1
,
広田 和俊
1
,
飯島 嘉之
1
Takeshi Nakamura
1
,
Muneo Morinaga
1
,
Akira Watanabe
1
,
Hideaki Takahashi
1
,
Kazutoshi Hirota
1
,
Yosiyuki Iijima
1
1千葉大学中山外科
1Nakayama's Surg. Dept. School of Medicine Chiba University
pp.209-215
発行日 1957年3月20日
Published Date 1957/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407201949
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Ⅰ.まえがき
外科手術後に屡々みられる血胸・膿胸・癒着・更には粘稠な喀痰による閉塞性肺合併症等はその後療法の如何で予後を大きく左右する一つの因子ともなり得る.加うるに抗生物質が細菌の発育抑制に効果が認められていても,これらの予防対策に関する限りは殆んど直接的には無力に近く充分な対策が確立されていない現在であつてみれば,これらの発生は術後管理面に於ける大きな問題といわねばならない.
教室ではこれら後療法についてたびたび報告を重ねてきたが最近蛋白分解酵素製剤が使用されるようになつてきた.実際酵素を利用するという考えは古くからあり18世紀既にJohn Hunterが壊死組織の消化作用に利用したといわれるが現在酵素製剤としてはTrypsin製剤とStreptodor—nase製剤がある.
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