Japanese
English
綜説
大量輸血に性う急性クエン酸中毒
The Poisoning of Citric Acid after great Blood-transfusion
德沢 邦輔
1
,
高橋 宏
1
,
関谷 錦治
1
,
柿沼 昭司
1
Kunisuke TOKUSAWA
1
1群馬大学渋沢外科教室
1Dep. of Surg. Gumma Unive. School of medicine
pp.466-470
発行日 1956年7月20日
Published Date 1956/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407201825
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
十数年前には輸血に際して,血液凝固阻止剤として用いられるクエン酸塩の中毒現象については殆んど報告が見られない.
1940年以後はじめて輸血副作用のある種のものが血液凝固阻止剤として,供与者血液に加えられたクエン酸塩の中毒作用によるものであろうということが注目されてきた.Kilduffe1)は実験的に多量のクエン酸塩を急速に静注すると中毒現象が発現することをあきらかにした.ついで,Adams一派2)はイヌの実験から,クエン酸加血液の安全注入速度はヒトにおいては1000cc/時間であろうとのべている.
Copyright © 1956, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.